京都は、なすの産地であることをご存じでしょうか?
平成29年産の都道府県別夏秋なす(7月~11月に生産)の生産量は、8,710tで全国4位となっています。
賀茂なす、京山科(きょうやましな)なす、もぎなすなど、京都には古くから栽培されているなすがあり、それらは京の食文化にも大きな影響を与えています。
今回はその中から、京のブランド産品でもある「京山科なす」をご紹介します。 一般的な千両なすと比べると、歯切れがよいので、煮物、漬物(糠漬け)に最適のなすで、てんぷらにも適しています。
★いわれ
主産地である京都市山科区の地名が由来です。
起源は不明ですが、一説には慶応年間(1865~1868)に京都市左京区吉田辺りで栽培されていた小型の「もぎなす」を大型に改良したと言われています。
★特徴
卵形をした中型なすで、関西の代表品種「千両2号」と「泉州水なす」の中間的な品種です。
皮が薄く、傷つきやすいですが、旨味が多く、カリウムやリンなどミネラルが豊富に含まれており、食べて初めてその良さが分かる「なす」です。
コクがあり、熱を加えると旨味が引き立ちます。
煮ても味が良く、色もキレイに仕上がることから京料理に欠かせない「なす」として用いられています。特に「京山科なすと鰊(にしん)のたいたん」に最も適する品種として珍重されてきました。
また、歯切れがよいことから糠漬けにしてもよく、「京山科なす京漬物」は京山科なすの加工品として京のブランド産品に認定されています。
★旬
6月中旬から10月まで入手できますので、手に入れられたときは是非、下記のレシピ試してください。
京のブランド産品については、(公社)京のふるさと産品協会HPをご覧ください。
(公社)京のふるさと産品協会